MEGAによるコロナウイルス系統樹作成

コロナウイルスの系統樹を描いてみよう。

  1. コロナウイルスのsmall membrane protein遺伝子(以下、E遺伝子)のサンプル配列 fileE-protein.fasta を取得する。 具体的にはリンクを右クリックして、メニューから「名前を付けてリンク先を保存」を選ぶ。
  2. 保存先を聞いてくるので、保存したい場所に移動する。新規フォルダを作成するのもよい。たとえば、「新しいフォルダ」をクリックして新フォルダを作成し、「corona」という名前にする。
  3. MEGA6(またはMEGA5)を起動して、サンプル配列のアライメントを行う。
    MEGA6 を起動して、「File」→「Open A File/Session」から、E-protein.fastaを選択する。
    11_open_fasta.png

  4. 何をしたいか聞いてくるので、「Align」を選択する。
    13_mode_select.png

  5. 入力した配列をタンパク質に翻訳する。 具体的には、「Translated Protein Sequences」タブをクリックする。
    (ここで使用している配列は全長がタンパク質コード領域のため、このような操作をしても問題はないが、非コード領域を含む配列を翻訳するときにはコード領域をしてやる必要がある)
    14_translate.png

  6. Genetic Code について聞いてくるが、ここではそのまま「Yes」をクリックする。
    15_confirm.png

  7. 「Alignment」→「Align by Muscle」を選ぶ。
    16_align.png

  8. Nothing selected for alignment. Select all? と聞いてくるので「OK」を選択する。
    17_confirm.png

  9. すると、以下のようにパラメーターを聞いてくるが、そのまま「Compute」ボタンを押してアライメントを開始する。
    18_params.png

  10. 計算が終わったら、「Data」→「Export Alignment」→「MEGA Format」 を選択して、MEGA形式でデータを出力する。
    19_save.png

  11. 今回は、 E-protein_translated.meg という名前でデータを保存する。
    20_specify_name.png

  12. タイトルの入力を催されるが、無視して OK を押してよい。
    21_title.png

  13. アライメントが終了したので、「Data」→「Exit AlnExplorer」を選択して Alignment Explorer を終了する。
    22_exit.png

  14. アライメントセッションを保存するかどうか聞いてくるが、 今回は保存せずに終了したいので「いいえ」を選択する。
    23_confirm.png

  15. 先ほど出力したMEGA形式のデータを開く。
    保存先のフォルダから E-protein_translated.meg を選択してダブルクリックする。
    24_open.png

    まずはBootstrap検定なしの系統樹を作成する。
  16. MEGAが起動したら、 「Analysis」→「Phylogeny」→ 「Construct/Test Neighbor-Joining Tree ...」を選択する。
    25_makePhylogeny.png

  17. Would you like to use the currently active data? (ファイル名) と聞いてくるので、ファイル名を確認して「Yes」ボタンを押す。
    26_confirm.png

  18. パラメーターを聞いてくるので、「Test of Phylogeny」が「None」になっていることを確認して「Compute」ボタンを押し、計算を開始する。
    27_params.png

  19. しばらく待つと系統樹ができあがる。
    28_tree.png

    次に、Bootstrap検定をしてみる。
  20. 16からの操作を再び行い、系統樹作成のパラメーターを聞いてくる箇所で、「Test of Phylogeny」に「Bootstrap method」を選ぶ。 「No of Bootstrap Replications」が500になっていることを確認して 「Compute」ボタンを押す。
    29_params_bootstrap.png

  21. しばらく待つと系統樹ができあがる。
    30_tree_bootstrap.png
  22. 「Caption」を押すと図の説明や参考文献が示される。論文に図を掲載する際の助けとなる。

応用課題:構築したコロナウイルスの系統樹にSARSウイルスのデータを追加して、その系統樹を描く

  • SARSウイルスの配列 filesars_E-protein.fasta をダウンロードし、先程ダウンロードしたデータにこのデータを加えて系統樹を作成せよ。
    • SARS配列を追加するには、MEGA の Alignment Explorer から追加する方法もあるが、 TeraPad などのテキストエディタで fasta 形式のファイルを開いて加工するのが簡単である。

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Last-modified: 2014-12-31 (水) 03:25:47